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地球の3DモデルをShadeで作る

あけましておめでとうございます。

宇宙機お絵かきと題して宇宙機をモデリングしてきたけれど、さすがにGoogleSketchUpだとフォトリアリスティックにも限界があるので、Shade12にモデルデータを取り込んでレンダリングすることが多くなってきた。 

Shadeだと色々と可能性が広がるので、試してみたかったことの一つが地球の3Dモデルを作ること。いままでまともな画像を使って来なかった。がこれからはそれなりの背景を作ることで、宇宙機のモデリングも向上せざるを得なくなる作戦?だ。

色々と文献を漁ると案外簡単そうなので、適当に作ってみた。

だいぶ青っぽくなった。地球のモデリングは作者の地球観が出ますね

基本的には、任意の大きさの球体にテクスチャ(地表、海面/湖水面、バンプ、雲)を重ねて、いくつか反射に関する設定を行なっていく。 上の画像はまだパラメーター調整に改善の余地があるような気がしている。

オブジェクトは3つの球(地球表面、雲、高層大気)で構成されている。大きさは実際の高度差を意識して少しずつ違う。
3つそれぞれにテクスチャ、反射、透過設定をする。

地球表面は、テカテカ反射しない大地と、太陽光を反射する水面とで光沢と反射率を別に設定する(そのために白黒の海面マップを使う)。
山岳地帯などの凹凸はバンプマップを適用することで、大陸の凹凸が表現される。

雲レイヤは、2つ目の球体(地球表面の球体より少しだけ大きく作る)に貼り付ける。黒背景は透過する設定にする。 ちなみに配布されていたテクスチャは、地表と海面を見せるためか雲量は控えめだ。実際に近づけたい場合は、もっと増やされたマップを用意するといいかもしれない。

最後に一番外側の球体を作る。テクスチャはなく、半透明にして拡散反射光を青色にすることで、直下の雲と地表面が大気圏を通しているかのように見せる。

テクスチャを提供するサイトはいくつか見つけた。NASAの観測データを加工したもののようだ。
今回は下記のサイトのデータ(8Kサイズ)を利用している。 
http://www.shadedrelief.com/natural3/index.html

ISSで撮影された画像などを参考に、もっと実際の見た目に近づけてみたい。 まずは海の色からかなあ・・・ もっと黒っぽくても良い気がする。

日本と太平洋付近

地球が3Dモデルだと、分離時の地球表面を日周運動含めて再現できて便利(誰得かはともかく)

背景がリアルだと、だんだんと衛星モデルの手抜き感がにじみ出てきますね・・・
 ところで、衛星高度からみた地球を再現するとき、低軌道では地球全体が見えるほどの高みとは言えない。ISSのカメラも結構広角だし。 

 GoogleEarthでは視点の高度が出るので、それぞれの高度から見てみるとおもしろい。

よって、低軌道を意識した想像図はけっこう難しい。 今回のモデルでは8K(8192x4096)のテクスチャを使っているとはいえ、球体全体でのことなので、一部を拡大するとボロが出てしまう。(これ以上の解像度はクラッシュするので試せていない)
 宇宙との境目をモデリングするのはもっと試行錯誤してみないといけないだろう。


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