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1月, 2014の投稿を表示しています

新PIC32

 PIC32MZという新製品が出ています。 (製品出荷は14年春頃のようですが)  MIPSコアが M4K からM14kになり、200MHz動作で330DMIPSとあります。 個人的に最近MIPSアーキテクチャに興味があるので、ヘネパタ本読もうと思って色々な文献を漁っていました。 ここ10年で世の中はすっかりARMになってしまいましたが…。    コアにはL1キャッシュが内蔵され、DSPなどが統合されています。周辺回路もUSB2.0ハイスピード対応や、12bit 28MspsのADC、高速FlashメモリIFなどなど。IoT向けに暗号エンジン内蔵モデルもラインナップされています。  てんこ盛りな割に、PIC32MZは64/100/144ピンQFPパッケージ(ただし0.4mmピッチ)が用意されていて、ギリギリ手付けも可能というのがDIY寄りで面白そうな点です。 データシートのDC特性の欄を読むと、L1キャッシュが消費電力の20%を占めていることがわかったりします。(デフォルトではキャッシュ無効) 年末発注してあったPIMを入手したので早速試してみました。クロック源はクリスタルではなく、24MHzのOSC(MEMS?)が実装されていました。 サンプルプロジェクトは、microchipのPIC32用 Harmonyフレームワーク(β版)をインストールして、exampleを元に試しています。  クロックの設定は資料のConfiguration-Bit Settingsを参考にしています。   LチカついでにGPIOの速度を見てみようと思い、何MHzでHigh/Lowできるか確かめてみたところ、20MHz出ているのをロジアナで確認しました。  FreeRTOSの導入まではフレームワークのサンプルをECH100用に修正して動作確認できています。 ROM領域は広い これだけRAMがあると、なんでも出来そうですね。 なおエラッタリストを眺めると手元のA3リビジョンは目玉となる機能の幾つかが使用不能だったり、I2Cがややこしいことになっていたり、スリープモードが怪しかったりするので注意が必要です。  半年気付かなかったのですが、PIC32MXも新しいデバイスが追加されてます。 3XX,4XXシリーズに新製品が追加されて

電波時計モジュール(1) JJYブザー

aitendoの電波時計モジュールを入手してみた。    http://www.aitendo.com/product/5029 40/60kHzのシングルバンド版と、デュアルバンド版が取り扱われている。今回は40kHz版を入手。  モジュールはMAS6180Bという受信ICがコアで、このICは時刻電波信号を増幅/復調し、コンパレータでバイナリ出力する。 JJYのタイムコードをそのまま出力するので、時刻データを取り出すにはデコードすることになるようだ。 モジュールのデータシート http://www.mas-oy.com/uploads/Data%20sheets/DAEV6181B1COB.pdf IC(MAS6180B) http://www.mas-oy.com/uploads/Data%20sheets/da6180B.pdf 基板から出ている端子には短いシルク印刷がある。  V  :電源  G  :GND  P2 :制御ピン2  T   :パルス出力  P1 :制御ピン1  P1とP2の論理で、モジュールの電源断、40/60kHz切り替えができる。  実装されているのが40kHzだけなので、この場合2つともGNDに落とす。  ネットで見つけたモジュールのデータシートと比べると実物は色々実装が変わっていた。  AON というAGCの制御ピンがあるが、ピンヘッダ配列には出されていなかった。  とりあえず、信号出力をトランジスタを介して自発振ブザーに繋ぎ、タイムコードを耳で聞こえるようにした。 電波時計人間が目指せそうだ。   PC付近はノイズのせいか1Hz以上の断続音になり壊滅状態で、窓際じゃないと難しそうな様子だった。  見晴らしの良い場所だと1Hzごとの信号が聞こえる。 JJYのタイムコード http://jjy.nict.go.jp/jjy/trans/#item1 消費電流も動作時で数十μA程度しかないとあるので、電力が限られていて、屋外でGPSが必要ない用途には良いかも。

SDRで衛星追尾するときに嵌った点

お正月は430M帯QFHアンテナの3代目を作り(前記事)、PC上のSDR#で衛星のCW信号をずっと追いかけてました。アンテナはそんなに問題なかったものの、ソフトウェアの設定で最初手こずっていたので少しまとめました。 PRISMのビーコンをドップラーシフト補正でとらえたもの。 アンテナは秋月のモービルアンテナ SDRはハードウェアも安価で、USBでPCにつなぐだけなので入門しやすいですが、ドライバ設定や個体差のキャリブレーション、受信設定についてはユーザー任せです。  ソフトウェアも自由度が高くアップデートが頻繁にあるので、できれば手元には問題切り分けのためにちゃんとした無線機/広帯域受信機が一台あって、慣れ親しんだほうがやりやすいでしょう。    今回使用した機材 ・Funcube Dongle pro+ ・RTL-SDR (2種類) ・DJ-X11(確認用) アンテナ ・145/430モノポールアンテナ 秋月 ・自作430M帯QFHアンテナ 復調 ・SDR# v1.0.0.1145 FCDやRTL-SDRを認識し、復調できるソフトウェアは幾つか種類がありますが、最近はもっぱらSDR#を使っています。必要な機能が揃っていて導入も簡単です。 プラグインでDDE経由のドップラーシフト補正もできます。 入れるときはStable版ではなくDev版の最新バージョンにしましょう。 周波数合わせがマウスだけで出来ます。   最新開発版を追いかけてインストールしていると、結構挙動が変わって混乱します。 インストール不要なので、設定確認のために古い環境も残しておきましょう。 ドングル側のドライバ設定  ここでは 周波数校正値の設定 と ゲイン設定 を確認します。   SDR#では、ドングルを接続し選択した状態でConfigureというボタンを押すと、各種ドングル向けのドライバ画面が出てきます。  とりあえずゲイン設定です。FCDのIF Gainの欄では最大で30~50dBまで設定できます。 最初はできるだけ上げていたのですが、これは失敗でした。 ノイズフロアも上がってしまい、信号が埋もれてしまっていました。 混信もあり、過大入力になって信号レベルが大変動するので良いことがなかったです。    私の環境では固定の全方

Cubesatで使われるPC/104規格

海外のCubeSatはCubeSatkitの系譜で、PC/104規格の基板を採用している例が多い。 PC/104とは小型の産業用ボードコンピューターの規格のこと。デスクトップPCのマザーボードとして一般的なPC/AT規格との違いとして、PC/104は計測、制御、通信インターフェース等を増設するために、縦に基板を積み重ねられるようになっている。  基板同士は連結ピンソケットを介して繋げられている。  元々はPCのISAバスを連結するためのもので、規格名も104ピンのコネクタを使うことから来ている(らしい)。 現在はISAバスを使うものは少ないので、PCIバスを連結するものが多く、こちらはPC104-PCIやPCI104と呼ばれ、ISAバスとは別に基板間コネクタが指定されている。 PC/AT規格のマザーボードのように、ネジ穴、基板間コネクタの位置が規定されている以外は比較的自由で、様々なコネクタが横からつきだしていたり、製造元やアプリケーションごとにかなりバリエーションが見られる。 Pumpkin社のCubeSatkitは、PC104ボード資産を活かせるようにしつつ、主要なコネクタ接続にはPCI信号のコネクタを使用している。 規格準拠の独自ボードはISAのコネクタを実装しないものが多い。基板外形は上手いこと1Uの構造外形に収まるようになっていて、欧米の大学衛星ではほとんどデファクトスタンダードとなっている。  過去には、PC/104規格の産業用ボードコンピュータをそのまま搭載した例があったが、最初からCubeSat用に作られた基板のみの場合が大半と思われる。   CubeSatkit サイト http://www.cubesatkit.com/ PCB外形 http://www.cubesatkit.com/docs/CSK_PCB_Spec-A5.pdf  打ち上げ機会の増大により、参入、開発期間/コストの削減、信頼性の向上要求が増大している。   ただ、基板の規格はあくまでベースなので、分業体制を構築できないと特定企業のフルセットを購入しない限りメリットは薄そうだ。 日本では採用した所ってあるのだろうか…。 (番外編) Original Standard  (オレ オレCube規格) 本格的な利用は置いといて、自分で作る基