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ATmega4809(megaAVR0)を試す

megaAVR 0という新しいAVRシリーズを試してみた。  小さいパッケージなのに、UARTが4本もあるのが気になったのがきっかけ。 登場すると噂の Arduino Uno Wifi rev2  にも採用されるらしい。  簡単にデータシートを眺めてみると、アーキテクチャはXmegaシリーズを簡素化し、動作電圧範囲を広げたもののようだ。  CPUの命令セットはAVRxtと新しくなっているが、Xmegaで拡張された一部の命令(DESやUSBで使われる命令)が削除されていて、基本的に今までのATmegaとほぼ同じだ。  コンパイラからは、先に登場した新しいtinyAVR0, tinyAVR1シリーズと共にAVR8Xと呼ばれて区別されている。  CPU周りを見てみると、割り込みレベルなど、今までのクラシックなATmegaで足りないなと思っていたものがかなり強化されていた。 ArduinoAPIを再実装するとしたら便利そうなペリフェラルもだいたい揃っている。 データシート P6  DMAは無いけれど、周辺機能にイベント駆動用の割り込みネットワークが張り巡らされているのがわかる。  できるだけCPUを介在させない使い方がいろいろ提案されているので、アプリケーションノートやマニュアルを読み込むことになる。 ピックアップした特徴 ・データメモリ空間(64kB)に統合されたFlashROMとEEPROM ・RAM 6kB ROM 最大48kB (メモリ空間制限のため) ・デバッグ専用の端子 UPDIを搭載 ・優先度付きの割り込み(NMIと2レベル) ・ピン単位の割り込み(かなり複雑になった) ・リセットコントローラ(ソフトウェアリセット用レジスタが実装され、リセット原因が何だったかもリセット後に読み出せるようになった) ・豊富な16ビットタイマ(4809では5基) ・16ビット リアルタイムカウンタ(RTC) ・豊富な非同期シリアル/同期シリアル(USART 4ch、SPI 1ch,TWI 1ch) ・内蔵クロックは最高20MHz(PLL)と32kHzの2種類。外部クロックは発振器と時計用水晶のみ ・ADCは10bit 16ch...

G4 Modケースの改修と更新(2018)

ワークステーションとして、PowerMac G4 QuickSilver筐体を自作機にして早10年。   https://blog.kemushicomputer.com/2010/03/powermac-g4-dosv.html  昨年Ryzenに換装してからの悩みが、6年経過したATX電源の更新問題。 ケースそのものはATX電源が取付け可能だが、すでに絶滅した古い背面ファンモデルに限定されるため、交換候補が無くなってしばらく経っていた。  電源が選べないとシステム規模も頭打ちになってしまう。ということで内装工事を行い、まともなmicroATXケースとして改修した。  ATX電源を逆さまに設置するため、対応するネジ穴と開口部を加工した。 軟鉄なので電動ドリルとハンドニブラでなんとかなる。  新しいATX電源は、ENERMAX REVOLUTION DUO 750Wにした。 最新の電源だが、昔懐かしい背面ファンと底面ファンの2つを搭載しており、排気性能が高い。 電源を取り付けたところ。狙い通り底部ファンをケース内に向けることができた。 また、HDDとSSDの設置位置を底部に戻した。 側壁につけていた自作HDDブラケットを撤去したことで、マザーボード拡張スロット周辺の空間が広がり、ハイエンドGPUのリファレンスモデルを取り付けられるようになった。 ショートモデル縛りからの脱却  今回はRadeon RX VEGA 56(MSI)にして、システムをAMDで統一してみた。 OCしなければ電力もそこまで喰わず、広帯域メモリを積んでいてGPGPUとして面白いモデル。 ようやくマイニング需要が落ちてきて、価格も下がりつつあった。  電源には8ピンx2本を要求する。REVOLUTION DUOに2本ついているPCI-Eケーブルは最初から8ピン(6+2ピン)x2構成なので問題なかった。  以前まではシステム全体のピーク電力を300W以下に抑えてきたけれど、これで放熱が間に合う範囲であればパフォーマンスを追求できる。 Radeon RX Vega 56 (msi)  もともとPowerMacG4は中学生の頃、ナ...

デスクトップ地球軌道

1億分の1地球儀で遊ぶ  昨年の年末、無印良品で販売されている白地図地球義を購入した。    実は昭和カートン製で、けっこうしっかりした作り。  2種類の大きさがあったが、小さな1億分の1スケール(直径約12cm)のものを購入。  一億分の1スケールだと、1mmが100kmに相当するのでわかりやすい。 定規を垂直に立てて観察してみよう。  生存圏の大気は1mm以下しかない。ISSの軌道も表面からわずか4mm。  この高度の人工衛星は、軽いものだと1年以内に大気圏に突入してしまう。(突入直前に高度200㎞を廻る電波を受信していたことがある)   https://blog.kemushicomputer.com/2016/11/blog-post.html  観測衛星も1cm以内の低軌道に集中している。    地球儀に輪ゴムを張り渡すと、任意の低軌道衛星の経路を模擬できる。 輪ゴムが赤道と成す角度が軌道傾斜角だ。 なお、きちんと円形に張るのは慣れが必要だった。  冒頭の写真ではISSの軌道傾斜角を模擬している。  宇宙まで何ミリメートル?  宇宙スケールで物思いにふける場合、宇宙から肉眼で地球を見るときのスケールが気になることがあった。地球儀をスケールの基準として計算してみると、1億分の1の地球近傍空間はこんな縮尺になる。 地球低軌道 約4~10mm   中軌道 約20cm  測位衛星群の居所 静止軌道 約35.7cm 月 約3.8m  太陽-地球系L1 15m  静止軌道からの眺めを再現するなら、机の上でちょうど良さそうだ。  机の上で、静止軌道の位置に顔を置くことで、気象衛星の視点が得られる。  ただし、この距離では両目の視差だけでも1億倍すると6千km、経度にして9度ほど離れている。 片目で見ないと本来見えないはずの地平線の向こう側を見通せてしまう。 静止軌道に並んで浮かぶ直径2500kmの眼球を想像してみよう…。  こわくなってきたので、 片目を閉じる。     地球近傍ツアー参加シミュレーション  ここはひとつ、地球近傍軌道を巡るツアー旅行に参加していると仮定し、手持ちのカメラで地球を撮る構図...

安価な基板ホルダーの改造

ネットで数百円で売っているとても安い基板ホルダー  (基板といってもスマートフォンの基板修理用と謳われている) 小さい基板を手実装したり、卓上で固定して検査するときに重宝している。  実装作業ではハンダ付けの際に基板の向きを変える場面が多いので、 今回はこのホルダーを改造することにした。 作業は単純で、ホームセンターで買った角回転台 (75mm角) を取り付けるだけ。ドリルでネジ穴を開け、M3ネジで固定した。 台の裏側の回転台  手の道具を持ち替えずに、基板を自由に回転させられるようになった。個人的にはかなり効率よく作業できると思う。  小さめの基板に実装する場合、元から中央に空いた2箇所の穴でネジ止めし、回転軸を基板中央に寄せるほうが有利だったのだが、重心の関係でやや安定感が落ちてしまいこの位置になった。

Raspi地上局の改修

屋外にRaspberryPi2のRTL-SDR鯖を設置して2年が経過した。  https://blog.kemushicomputer.com/2016/05/blog-post.html 最近は打ち上げた衛星のためにアンテナ特性を調整し、デコード実験等に使用している。 SDRの運用以外にあまり使っていなかったが、いい機会なのでオーバーホールを兼ねてRaspberry Pi camera (旧版)を搭載した。  地上局の機能といえば、アンテナの監視も重要な機能の1つ。 ということで天頂のみを視野とした。 天板に設けていたガラス窓にカメラモジュールを設置する。 光学窓自体は2013年に製作してからずっと付けてあったが、長らく未使用だったし、ここ2年は熱防御板でふさいでいた。今回は熱防御板も簡素化し、ケースをアルミテープで覆うだけにした。 せっかく野外にカメラを設置するのであれば、やはり天体観測もしたい。 先駆者がいて、 meteotuxという比較明合成(コンポジット法)ソフトウェアがあった。 https://sites.google.com/site/meteotuxpi/home 撮影する時間帯を指定するだけで、数秒間の露出を合成して撮りためてくれる。 (残念ながら開発自体はここ数年止まっている様子)  5分間の合成写真10枚ほどを更に合成したもの。 監視対象であるアンテナが写っている。 アンテナの上の明るい軌跡は春の1等星アークトゥルスだ。  春霞で視界は良くないけれど、東京の空でも3~4等星くらいまでは写っていた。 (番外) SSHアクセスをするときは、movaXtermを使っている。   https://mobaxterm.mobatek.net/ 登録したセッションをクリックするだけで自動ログインしてくれる。 ディレクトリ表示やXサーバー機能があり、リモートGUIもやろうと思えば出来てしまう。 (最初は初期のBash on Windows でアプリケーションをGUI表示させたりしていた)

DG1062Z

ファンクションジェネレーターを導入。 いろいろ悩んだ結果、RigolのDG1062Zにした。 ローエンドだといろいろな選択肢があるけれど、個人的な決め手としては、 ・30~40MHz程度の正弦波が出せること(クロックやRF系の動作テストで必要) ・すでに導入してあるDS1054Zと連携できる ・周波数カウンタがついている というところ。  AIRSPYにダミーロード経由で接続し、60MHzの信号を見聞きしてみる。 試験信号があると、SDRの癖を見るのにも役立つ。  AIRSPYでCWモードを見ていると、ウォーターフォールに横線が走り、ノイズのような断続音が入るようことがあった。 これはUSB2.0ポートに接続してサンプルレート10Mspsでみているときに顕著で、USB2.0の帯域をほとんど使ってしまう関係上、おそらく転送時にドロップが発生している。 3.0ポートで使うか(ごく稀にノイズは走る)、2.5Mspsにすると回避できる。 ベンチトップ計測器のタワーもそこそこの信号源、電圧電流源、電源が揃った。 次は無駄に10MHzのGPSDOが欲しくなってくる・・・。  収めるために段間の棚を外しただ積み上げるだけとなっているため、いろいろ無理がでている。  なんとかしなくては・・・。

ロケットの港街

     内之浦 肝付町への出張の間に撮りためた風景写真を幾つか。  ここでは、地元から飛び立っていったロケットや宇宙機たちの似姿が、日常風景に溶け込んでいた。  街のすぐ近くにある叶岳は、麓から展望台まで555段の階段が整備されている。  高所に引き寄せられる習性があるため、オフの日に登ってみることにした。   最後のあたりはとても急峻になるので、疲れて足を滑らせないように慎重に登る必要があった。   日頃の運動不足が祟り、だいぶ心臓にダメージを負いつつ展望台まで登りきると、よい眺めが待っていた。  小さな湾を一望できる。 (展望台のこの 雰囲気は、一人だとちょっと眩しすぎる・・・)    国民宿舎の裏手、立派な松の防風林を抜けると、簡単に海岸に出られる。 冬ということもあり、散策していた間はほとんど人を見なかった。  寄せては返す波頭の立てるリズムに精神を同調させながら、海岸の終わりまで行って戻って40分ほど。      人工光も少ないので、月の無い夜は暗い星までよく見えた。  雪国で育ったので、冬の星空を眺めているのに、手足が凍りつきそうな寒さではないことが新鮮だった。   波打ち際でちょうど極大になった流星群を観察してみると、輻射点から淡い流星が放射状に飛び出し、絶えず降り注いでいるのが見えた。   薄曇りの夜だと、雲が鹿屋市から漏れる灯に照らされているのがわかる。  砂浜といえばフィールドテストということで、休みの時間には持ち込んだ独立電源モジュールを何度かテストしていた。  砂の上に置いて、海岸に流れ着いたセンサといった物語を思い描きながら、この地で手を離れ、白煙を空に描きながら軌道上へ旅立っていった納品物のことを考えたりしていた。