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宇宙機おえかき H-IIAマルチステージ

久々に背景が手書き。明るさと派手さ控えめの地球っぽいもの。  H-IIAのモデルを再現したのは、打ち上げ後の各段階を完全再現するためだったが、こうして並べるとプラモデルを展示したみたいな高揚感を覚える。 宇宙機ばっかり描いてたけど、ロケットもとてもかっこいいものだ。  金星艦隊組の場合、分離はお互いに結構離れたタイミングで行われている。あかつきは高度400キロくらいで秒速11.7キロというスピードの時に分離される。11.2キロが地球脱出の条件、第二宇宙速度だ。  この速度に到達した後は、既に第二段もろとも地球を脱出しているのだが、IKAROSとしんえんはこのあと、IKAROSの為に第二段が太陽を向いて5rpmの速さで自転し始めてから分離される。  主に秒速11.7キロを得ることに費やされ、あかつきの時には400キロしかなかった高度。重力圏を振り切った後は地球を遠ざかるばかり。しんえんが旅立つ時には7000キロも離れている。  猛烈な加速しているように見えるが(実際してるのだが)、地球の公転から考えるとこれは減速である。  地球の公転速度をちょっぴり相殺して、金星の軌道に接するホーマン軌道を描く楕円に移行するために、これだけの巨大なエネルギーが費やされているのであった。 (完)

ISS

 インターバルぶつ切り長時間露出という、空が明るい場所でも星が撮れて、しかも露出が飽和しない便利な方法をISS撮影してる人が実践していたので、それに習ってやってみた。 結果はご覧のとおり。 画面中央で点滅する光跡はISS。 このあとすぐHTV2の可視時間があったのだけれど、相当暗かったらしく撮れなかった。 実は撮る前にカメラがフリーズしていたのは内緒だ。 デジタルならではの素晴らしい方法。  GX200は最短でも5秒間隔でしかインターバル撮影が出来ないため、4秒露出 1秒置いてまた4秒露出 という間隔で撮影した。  その後RAW画像を現像して、21枚の画像をPhotoshop上で[比較-明]により合成、出来たのがこの写真となる。 前日にHTV2の通過を見ていたが、時折太陽の角度でフレアを起こしていたのが印象的だった。 明るい部分は太陽電池パネル、本体のMLI等色々考えられるけど、やはり肉眼でわかる変化があると、宇宙でもより身近に感じられる。 それにしても、多摩川岸の朝は本気で寒かった。

続 ポリタンクケース

 PowerMac G4 通称 " ポリタンク " ケースを 普通のPCケースに改造して はや1年。 世の中はCoreiだけど、Core2世代で特に不満はまだ無い。  以前はMini-ITXデュアルマザーとしていたけど、今は保守用に買った安いFoxconnのMicroATX(G41)に変更して、変なボトルネックを解消して使っている。 ACアダプタ電源や、主要パーツはそのままだ。 (電源容量不足みたいな事態にはなってない) USB増設用PCIブラケット。 手前は出物のGT220   G41-MX-F 2.0は4千円台で買えるマザーだけど、変な仕様は特になかった。 実に素直。ただしUSBコネクタが少々足りないので、USBピンヘッダから4ポート分増設できるPCIブラケットを付けた。 <配線処理> 新種のサーバーラック  ケーブル処理、特に電源はタップが幾つあっても足りないのが世の常。 こじんまりとした機器に必ず付いてくるACアダプタたちは平気で2ポート分占領したりする厄介者。  ということで、せっかくケースが大きいから、内部をケーブルハウジングにしてしまっている。 無線LAN、Gigabitハブ、モニタ電源、PC電源、オーディオ用12V、計5つ  Power 世代のケースはたいてい鉄製なので、 磁石付きタップとGigabitハブがいい働きをしてくれる。  タップがご覧の有様だが、これによりLANとPC関連の電源はほとんど集約出来た。 Gigabitハブ NASとの連携で活躍  G4ケースはエアフローが御世辞にも良くないので、強制排気させている。 ケースファンは8cmと12cmの2つで、8cmを上部の熱排出に、12cmをカードスロット付近の排気に当てている。  夏場でも特に問題はない。 やっぱりかっこいい " Blobject "の申し子みたいな時代のマシンだが、第二の人生はしばらく続きそうだ。

500円CMOSカメラモジュール[VC0332]を動かしてみた

 aitendoのCMOSカメラモジュール。500円   http://www.aitendo.co.jp/product/2478  USB式なのでピンアサインを確認してみた。  配線は5本。赤と黒はGND。 赤を除いた配線はUSBコネクタ(機器側)標準に準ずるようだ。 ほほう… (XP) ほほほう・・ (7) ドライバレス(UVC対応)で使えます。 安いしマイク付き。 性能的には、画素数は30万画素30fpsを確認。 Skypeに便利そう。 (200万画素はデータシート上のVC0332の対応画素の事で、製品とは関係ないようだ)

糸巻き戦車フレームワーク(のようなもの)

糸巻き戦車ローバーを作っていて気づいたのは、中のフレーム構造をそっくり流用して、モーターと取り付け部を増設するだけで、簡単に2輪ローバーが出来ること。 ということで遠回りして、CGで作ったような2輪ローバーも作れることを証明したい。 予備のポリ軟膏ビンを買った際、小さめの0.5Lのボトルをついでに買って構想してみた。 なんか小さく感じるなあ。 比較対象のせいです  NASAなどはこちらのタイプがオーソドックスなので、基本に戻ってみることになる。 猫たちがどちらに興味をもつのか…等々。   このタイプの利点は対称性、機動性の高さ。  もちろん、回転するのに腕を使わなくて済む。 (巻き戦車型自体がトリッキーな実験作だったので順序が逆ではあるのだが…)  カメラを載せて偵察するには最適な形状と思われる(以前紹介した偵察ローバーはまさにこの形) 欠点は今までの通りに作るとモーターが占める面積が多くなって機器が詰めづらいのと、重さがモーターの数だけ増加すること。 ヘビーデューティーにもこの機構で耐えられるのかが焦点。   いずれ、シリーズを通した作り方をドキュメント化してみようと思う。

ローバーのタイヤ(ポリ軟膏ビン/缶)

身の回りの材料を利用して、目的の物を作る能力。  基本的には、レゴブロックの延長線上にある「ものづくりによる自己表現」にもつながる行為だと思う。  さて、糸巻き戦車に使ってきたタイヤであるが 「車輪で覆われたロボットを作る」 ということを決めた時点で、ドラム缶みたいな筒を利用することにしていた。 ムシャクシャしてやった、シリンダーならなんでもよかった 軽量でしっかりした物が欲しかったので、東急ハンズでボトル類を漁っていて見つけたのがこれ。 理科用品コーナーはボトル類の宝庫である。 1L/0.5L  丸めのボトルと比べて、 無駄な曲線が少なく、ボトルが円筒形である ボトル口も同じ口径(丸く すぼまるのは不適) といった理由である。 ローバーの内部設計はこのボトルに収まることを前提にすすめた。 コンセプトモデルはタミヤのユニバーサルプレートをサンドイッチにした無駄の多い構造だったので、のちの円盤連結型に切り替えた。  メカ的にはもっと小さいビンでも、ドラム缶でも作ることはできる。ヤドカリみたいにいろんなスタイルがあっていいと思う。 キャップのネジ部をカットする 底にモーター付属の軸を取り付け(取り外しはナット1つ) 内部機構との大きさ比較。 容積1Lの機械ということに ポリエチレンフォーム。半年間走行させていたので少々くたびれている。 どこのご家庭にもある両面テープ 6等分してみたところ  このフォームの形状は全くの思いつきだが、車輪径の拡大、軽量化、交換の容易さにつながっている(らしい)。12本だと、平坦な地面ではよく走るが、砂地や河原のような大きな石の転がる場所では、スリップしてしまい走行効率が悪い。 半分の6ストライプだとかなりのグリップ力を発揮する。 砂地→ポリエチレンフォームの接地面だけでなく、側面で外輪船のように砂を掻き分けて進む 礫地→側面でとっかかりを作って登る事ができる。 反面、高速走行だと飛び上がって揺れてしまい、最高速度は制限されてしまう。 車輪は交換式なので、ポリ軟膏缶を幾つか買って、走行コンディションにあわせて足を変える・・・ なんてこともできる。 そういえば夏の動画から、どんどん走行速度が落ち...

みちびき(QZSS)対応のGPSチップはすでに普及している?

日本のGPS補強衛星「みちびき」が移動体で3センチという高精度測位を実現したというニュースが出てしばらくたった。 ロボット的な応用分野としては気になるみちびきへ対応したGPS受信機の出現と、高精度測位が一般に普及する日はいつ来るのだろう。 (追記 一般的な利用では誤差1.5m程度とのこと。ただし、天頂付近という高仰角にGPS衛星がひとつ増えるということは、都市部で測位精度が向上するということなのでメリットは多い)  実はすでに「対応したGPS受信機」を搭載した製品は出荷されている。 たとえばドコモの展開する「Galaxy S」、「Galaxy Tab」は、Bloadcom社がQZSSへの対応を表明したGPS受信LSI「BCM4751」を搭載していた。( 分解記事 ) といっても、みちびきを受信できたという記事やレポートはまだあまり見当たらない。  GPS衛星は搭載された高精度な原子時計を基準として、地上に自らの軌道情報と時刻を放送している電波灯台だ。 モバイル端末が搭載するGPS受信機は、受信して得られたGPS衛星群の時刻と軌道情報を元に、受信した端末の座標を計算し、緯度、経度、高度を出力する。計算に使える衛星の数が多いほど、精度が上がっていく。  現在のGPS受信機は小型化が進み、GPS信号の増幅、復調、計算までワンチップでこなすようになった。モジュールやICも様々な会社が生産している。 GPS衛星は一つ一つが識別コードを持ち、受信機はそれを解読する。  従来のGPSモジュールでは、みちびきに割り当てられた新しい識別コードを取得する設定が無いため、そのままでは情報を使うことが出来ない。  同様に独自GPS(欧州のガリレオ、露のGLONASSなど)も、利用するにはそれぞれのデータ形式や、周波数に対応したアンテナ、ハードウェアが必要となる。 端末も、GPSモジュールの生成した計算済みのデータ(NMEAフォーマットなど)を受け取るだけなので、端末側が頑張っても、GPSモジュールが対応しないと受け取ることができない。 モジュール自体の設定やファームウェアを書き換える必要があるが、これは普通GPSモジュールが出荷される前に書き込まれるものなので、専用GPS端末でないと、既に出荷された機器で対応することは無いだろう。 ...

GoogleSketchUPとMMD

MMDで自作宇宙機モデルその他を動かしたい! という欲望は、GoogleSketchUPを使い出した頃からあったのだが、なかなかとりかかれずにいた。  MMEのエフェクトを見て、打ち上げロケット煙が簡単に実現しまうことに衝撃を受けた。 これはやってみるしかない!  ということで、きっかけはいつも単純。 以下、簡単な試みの忘備録。 MMDでもGoogleSketchUPを使ったアクセサリと背景を見かけるけど、メインのPMDモデルとして動かすことへの言及は少なめ。 どうも二種類の文法があって、Google3Dギャラリーからのインポートを指す場合が多いようだ。  (そういえばモデルデータはそこでも公開できるんだった) 作業フローとしては、 GoogleSketchUP(以下、GSU)のMMDExporterプラグイン→PMDエディタ→MMD となる。 記事の時点で使用したのは、 GoogleSketchUP8(無印) MikuMikuDance_v724  PMDEditor_0063 MMD accessory Exporter となっている。 今までつくっていたモデルを試しにMMDへ輸出してみる。物は試しと、色々エクスポートした。頂点数が65536を超えなければ大丈夫らしい。 仮に越えても、分割出力ができる。 しかしモデルは軽いほうが望ましい。 以下、エクスポート前の注意点。  GSUで気の向くままにモデリングしていると、物体ごとに名前を付けてなかったり、些細な構造までグループだらけだったり、冗長な面を残したままだったりするので、製作段階からローポリを心がけたい。 GSUを使い始めた最初期に作った超大作(笑)は、後から軽量化にひどく時間が掛かった。 もうひとつ、面の表裏設定が入り乱れていると、エクスポートしたあとにテクスチャがおかしな振る舞いをすることがある。面の設定は揃えておくと良い。(GSUではテクスチャ無しの物体表面は、表面なら白/裏面なら灰色で表現されている) エクスポートすると、見知らぬテクスチャと色がたくさん梱包されている場合がある。マテリアル画面の「モデルに使った色」を見ると、一度モデルに適用したことのある色、マテリアルがすべて出てくる。(上塗りでは消えてくれないらしい)。 ...

小型ローバーの実用例

世界の小型ローバー 原子力エンジンを検索していたらアメリカの企業が作った小型偵察ローバーの記事(中国語)に行き着いた。そんなこともあるよね。 というわけで、世界の小型ローバーロボット技術探訪。研究分野以外ではどんな使われ方をしているのか、というものを二つピックアップしてみた。 「死角に放り投げるだけ」偵察用の小型ローバー 軍事領域での開発にかけてはアメリカの右に出るものは居ない。 米ReconRobot社のローバーは小さなダンベル位のサイズで、中央に尾をもつT字型の典型的な筐体をしている。 http://www.reconrobotics.com/index.cfm 約540gの筐体に広角カメラ、2個の丈夫な車輪を備えている。操縦はジョイスティック一個で、無線でローバーのカメラの映像をモニターしながら操縦できる。 オプションを見るかぎり、主な供給先は軍や警察だ。現場で運用されることが考えられている。シンプルで頑丈、低コスト。  その用途はまさに「車輪付き偵察カメラ」だ。デモムービーが分かりやすい。 印象的なのは、目的の場所に無造作に放り投げて動作する所だろう。 ・制圧作戦で建物内の敵の把握 ・犯人の逃げ込んだ先の特定 ・籠城の様子の偵察 ・人命救助 これまでは人命リスクで情報を得られず、闇雲な行動に出ざるを得なかった領域に普及していくのだろう。しかし戦場や修羅場でいざ投げ込まれた側にしてみれば、パニックに陥りそうな気もしてちょっと気になる。 「ハイテク玩具」カメラつき遠隔操作ローバー$130 http://www.spygear.net/spy-gear/item.php?key=64 革新的なおもちゃに関してもアメリカの右に(ry  チルトカメラとキャタピラを備えた遠隔操作ラジコン。コントローラーには画面が付いており、モニターしながら操作可能。 CPUはARMで、SDカードに画像を残す事もできる。 さらにソフトウェアを追加可能。 ここまで書いておいて、130ドルで買えるおもちゃである。 おそらく組み込み系Linuxで稼働するのだろう。かつてならこの内容で10万円はしていたはず。 小型軽量の模型飛行機の価格破壊の流れで、こうしたハイテク玩具がどんどん普及している。 かつてこういうモノを作...

衛星の電波を受信してみる まとめ 

気象衛星からの画像、BS放送、GPSといった軌道の巨人たちのサービスが浸透し、それがあまりにも当たり前なので、逆に衛星というものはほとんど意識されずに暮らしていける現在。 地上のRFネットワークが発達して、電波のやりとりが人々の日常から非可視化されつつある世の中で、ここはひとつ星たちのささやきを聞いてみよう。   JAMSATの500円アンテナを使った環境でどこまで出来るかが主題です。 500円アンテナ  http://www.jamsat.or.jp/features/cheapyagi/index.html <無線機> CubeSatやアマチュア衛星の電波を受信するためには、アマチュア無線の設備が必要になってくる。 無線機がネックだが、免許が無くても扱える広帯域受信機が市販されている。アマチュア衛星はだいたい135MHzから430MHz帯でさえずっているので、この帯域が聞こえるものなら大丈夫。 ここまで興味を持っていたら間違いなく免許を取る気配。筆者も勉強中です。 お手軽で人気な機種だとIC-R6といったものからたくさんある。 ただし低価格の受信機、あるいはトランシーバーではCWを受信できない機種が多い。その場合、聞けるのはFM衛星に絞られてくる。 CWが聞ける機種だと、大学衛星、とくにCubeSatのビーコンが聞こえるので結構楽しい。 FM運用と違って、衛星が可視範囲にいれば受信が期待できる。 私はDJ-X11を使用している。若干高いがPCに接続してSDRソフトを使うとCWとSSBを受信できる。 初めての運用で使った無線機がPC上でSDRを使う高級受信機だったので、同じことが簡易ながらできてしまうのは便利でうれしい。 <アンテナ> 通称"500円アンテナ"を自作。  アンテナの記事はこちら 。 これを野外か、自宅の屋根に設置できると理想的だが、現実にはアパートなので、物干し竿に金具を使って固定した。 受信する間だけ外に出す。 ・・・漂うネタの空気。 屋根以上の高さを稼げず、受信する方角が限られてしまうのがややネック。 アマチュア衛星向けの本では、八木アンテナを固定する場合、 ・仰角を固定するなら20~30度 ・方位角はローテーターをつける、...