スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

8月, 2016の投稿を表示しています

[KSP]KSP的イオンエンジン探査機

宇宙開発ゲーム Kerbal Space Program(以下KSP)には、イオンエンジンがある。 キセノンタンクと電源があれば、やたら⊿Vを確保できるので、惑星間航行にはおあつらえ向きだ。 問題はTWRが低いのと、割と電力を必要とすること。 とはいっても、単体でMinmusレベルの天体に着陸するには十分なパワーを持っている。  公式のサンプル機体のひとつに、イオンエンジン探査機が含まれている。 RTG2本が電源で、最初の頃はフルスロットルだと直ぐ電力が尽きるので使えなさそう、と思いこんでいたが、単純に電力が足りないなら推力を絞ればいいということに最近ようやく気付いた。  スロットル15%ほどであれば、キセノンが尽きるまで推進し続けることができる。 惑星等の影にはいっても加速を続けることができるので、太陽電池よりも使い勝手が良かった。  いずれにしても、噴射中はゲーム内時間を操作できないので、イオンエンジンを運転しているとかなりの時間が必要になる。 試しにサンプル機体からバッテリを外し、低軌道から連続運転してみた。軌道進行方向へ姿勢制御しつつ噴射し続けた結果、30分で(Kerbalの)第二宇宙速度に到達した。 TWR1超えの液酸エンジンを選べば2分程度で終わる工程だけれど、かなり現実離れした性能をもっている。 キセノンタンクは大型タイプもある。 どうせならフルスロットル可能な電力を確保したい。 簡単に作ると下のようになった。 ステーション向け大型太陽電池アレイを取り付けたもの。 KSPの太陽電池は、設置型と展開式にわけられる。 小型展開式は設置型パネルを6枚並べた面積をもち、設置するだけで太陽を自動追尾してくれる。 大型の展開パネルは上の写真のとおりで、一基だけで有り余るエネルギーを発電してくれる。 便利ではあるが、ロマン成分が足りないので、パネル選択をこだわってみた。 V1.1のイオンエンジン一基はフルスロットルで、6枚パネルx4程度の電力を消費する。 惑星間では太陽と推進軸は垂直に位置する事が多い。 今回はパネル角固定縛りで設計してみた。 惑星間をゆく探査機は、太陽に盾を向ける騎士みたいなイメージを勝手に抱いている。 打ち上げ機 3段式 V1.0からパネルの種類がやや増

16チャンネル電力分配、計測ボード

依頼を受けて、各種試験用に簡単なテスト用電源供給回路を製作。 アプリケーション ・機器動作試験、遠隔制御 ・バッテリーテスト 要求 ・多チャンネルを個別に計測、ONOFFしたい。 ・数百mA程度までを高精度にモニターしたい。 仕様 ・16チャンネル 電圧、電流計測 電圧0~36V(1.25mV/div) ±3.2A (0.1mA/div) ・16チャンネル スイッチ制御 電圧は16V程度まで インターフェース ・配線は40Pフラットケーブル、MILコネクタを使用。 ・TIのPch FETを I2C GPIOエキスパンダ(MCP23017)で制御 ・ハイサイド計測はストロベリーリナックスのINA226キット(高精度タイプ)を使用 INA226は最大16個接続できる。 (アドレス設定が必要)。 ・制御と計測はI2Cのみで完結。 基板設計、組み立て ・はじめはまじめにINA226もバラで実装しようとしたが、2層では限界があった。   →キットを縦置き。 I2Cだから配線は束ねられるので、単線ワイヤで結ぶ。 これで実装エリアを大幅に小型化できた。 ・ピン配置はB基板と合わせてある。 一応スタックして連結していくと、もっとたくさん繋げられるかも。 ただし、I2C系統はボードごとにバスマルチプレクサなどで分離する必要がある。 MILコネクタとフラットケーブルを使えば、一つ一つ配線する手間も省け、ハーネスの信頼性も確保しやすい。  実装の都合で、各chのLEDはシャントモニタの下流に取り付けることになった。 10kΩなので数百μAの消費にしかならないけど、今回の構成だと一応レンジ内に現れる。 LEDの発光の目視を含めて、供給系統の反応を見るためのセルフテストに使えて便利な一面もあった。 I2Cバスのみで完結しているので、スイッチ、INA226ともすぐに動作確認を終えることができた。INA226のアドレスを使いきったのははじめてだったけど、特に問題なし。 シリアルをプロットしてくれるソフトウェアを使えば、リアルタイムにモニターすることもできる。