スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

12月, 2018の投稿を表示しています

CAL.4809の開発(2) ケース試作

CAL.4809のためのケースを設計してみた記録。  21世紀のかまど。 マインクラフト感がある。 思考する速度で試作したい  3Dプリンタを導入した。 個人的に初めて3Dプリンタ造形物のデータを作って、出力してもらったのが2012年頃だったので、すでに6年もの歳月が経っている・・・。 自己所有する機運が高まるのにだいぶかかった。 どうもハイプ・サイクル的な波が落ち着いた頃に導入する傾向がある。  いろいろ検討してみた結果、今年出た新型、Flashforge Adventurer3に決めた。 完成品で箱なので、机の下に設置しても大丈夫なのが決め手。  動作音は静かなインクジェットプリンタと炊飯中の炊飯器のファン音を足して二で割った感じ。 静音を謳うだけあってほとんど気にならない。  Z軸キャリブレーションだけで快調に動いている。  高速試作環境のために導入したわけなので、Fusion360に慣れる目的でCAL.4809の外装を試作してみた。 3Dモデリングも久しぶりだが、割と覚えていた。  基板部分のデータはKiCadからエクスポートしたSTEPファイルを取り込んだ。 その外側にケースを作成する。 外装は基板外形を1mm拡張して、壁の厚みを0.8mmとした。  前後はNATOベルトを通すための隙間を設けている。  側面はボタン、IrDAポートのための加工を行った。 ボタン部は素材の弾性を使う。 ケース自体は装着を考え、下部の時計用ベース基板に固定するための爪を側面に設ける。  上のCAD図は既に5回くらいのバージョンアップの後のもので、最初はボタン部などの造形をせず、外形だけでプリントして検証し、徐々に細部の造形に移っていった。 単純な造形なら30分ほどで出力できる。 彫り込みというか刈り込みというか、とにかく手元にプリンタが無いと試行錯誤ができない。 途中から出力方向をひっくり返した。 ほぼサポート材 モデリングの過程で出力して確認するサイクルを経て、最終的に一番精密なモードで1時間半かけて出力した。 ラフトを剥がすのに便利な 時計のコジアケ。 買ったけど時計を全然こじ開けてない。  この造形だと糸引きがすごかった。 サポート材は簡単にはずれてくれるけれど、なにせ細かいの

CAL.4809の開発(1)

 2018年の新作。ATmega4809を使った試作ということで、CAL.430FR(2015年)の後継機を製造した。   CAL.430FR https://blog.kemushicomputer.com/2015/03/cal430fr1.html  今回はケースの作成にも挑戦してみたので、3Dプリンタでの製造は別の記事にまとめる。  430FRはKiCadの練習で作ったけれど、それ以来3年間で設計、製造、実装した基板は結構な数になった。  今年は大きなプロジェクトも一段落したので、自分の趣味プロジェクトも原点回帰してみることにした。 3年半前の基板(左)と今回の基板(右) シルクに印字したQRコード。思ったよりコントラスト不足で認識率が良くない 黒基板とかだとアリかも  36mm角の基板サイズ、コネクタ位置等はCAL.430FRと同じだが、マイコンはATmega4809にして、新たに赤外線トランシーバーを載せた。IrDAにした理由はUSARTにモデム機能があったからというだけだけれど、一応通信機能を持った基板となった。これで規格の波に数周遅れのスマートウォッチが作れる。  サイドボタンは1つ削減して3つになっている。 https://github.com/kentN/CAL4809 12月に入り、夏以降 ほとんど音沙汰のなかったArduino Uno Wifi rev2がとつぜん販売開始となっていた。 日本では無線LANモジュールの認証作業の完了待ちらしいけど、そのうち入手できるだろう。 ボード外観を見た感じではレベルシフタが一つ増えていて、WifiモジュールとのIFまわりに仕様変更が見て取れる。   リリースされたばかりのArduino Uno Wifi rev2向けのボード定義も配信が始まり、ボードマネージャ経由でインストールすることができた。  ボード定義で面白いのは、ATmega4809としての定義と別に、端子レベルでATmega328Pをエミュレートするコンパイルオプションがあること。Wifiモジュールなどとの通信制御を遮蔽しつつ、UNOと同じピン定義でプログラミング可能なようだ。   デバイス定義を参考にして、自作ボード用の定義ファイルを作成してArduino互換として動かす