2012/08/19

RFIDを試す

ありとあらゆる物にタグが付けられ管理される時代が既に来ている。

その要となるRFIDも、タグやリーダー/ライタが工作用として入手しやすくなってきたので、とりよせて試してみた。


試したのは日常でもおなじみのパッシブタグで、読み取る側の電磁誘導磁界を利用するもの。タグに電池が必要ない。

1、 125kHz リーダー

Sparkfunが取り扱うID-12というリーダー  ブレイクアウト基板も用意されている。
タグも数種類ある。 千石電商で購入。

利点:ID-12の扱いが簡単(UART/RS232レベル、9600bpsで64bitのカードIDを返すだけ)
欠点:タグを大量に揃えようとするとかなりコストがかかる、コリジョンには対応してない

2、13.56MHz リーダー/ライタ

Aliexpressで見つけた、NXPのMFRC522というチップを使ったリーダ/ライタ基板(お試し用RFIDが2種類)。
Adafruitが扱うリーダ/ライタも興味深い http://adafruit.com/category/55


今回は追加でラミネートされた円形のRFIDタグを40個入手した。

利点: タグ20個12ドル程度で入手できた。

(電子工作用ルートでは突然の1個約3ドルという値段設定なので注意)

リーダーはコリジョン検出が可能(アンチコリジョンにも対応してるはずだけど調べないと…)

3、読み取り距離

タグだらけ。
読み取り距離を調べたところ、ID-12とカード型タグの組み合わせは最大約60mmだった。

13.56MHzのリーダ/ライタは、カード型タグで約50mm、直径25mmの円形タグで距離30mm程度だった。思ったより短い。 

リーダ/タグ共に、出力は置いといて、コイルの大きさが距離に関係している。円形のタグで50mm位でてくれると嬉しい…

 なぜ大量に必要なのかというと、RFIDをロボットの行動支援に使うため。 
広い範囲を走るなら、もうすこし検出範囲が広いと良いかな、と思った。おそらく屋外ではアクティブタグを設置したほうが簡単だと思う。

 追記(システム的には簡単、であって、アクティブタグは技適が必要なので注意。お手軽な選択肢は低出力パッシブタグに限定される)




2012/08/13

音声テレメトリ基板


Arduino互換の音声テレメトリボード。 基本仕様はFemtoCubeと一緒。ただし気圧センサはSCP1000をBMP180に変更した。

基本仕様
3.3Vバス電圧
MCU:Atmega328 8MHz
-NS73M (I2C) FMトランスミッタ
-ATP3010F4 (I2C) 音声合成IC
-BMP180 (I2C) 気圧センサ
-LSM303DLH (I2C) 3軸磁気/加速度センサ


まとめ買いしていた秋月の片面C基板上に実装してみた。UEW配線をするときは片面の基板がやりやすい。スルーホールだとはんだの使用量が増える。

黒いスペーサは最近千石で見つけたジュラコンスペーサで、ちょっと高いけど6角柱でかっこいい。


主にATP3010F4の制御ピンの検討用に作ったものだけれど、データ供給源としてセンサを幾つか乗せてみた。システムとしては、不安定な太陽電池電源の場合でも動作させるために、RTCの追加、供給電圧、明るさ等のアナログ値のモニタもできるようにしたい。

もう少しマシな送信機とGPS、外部ROMを追加すればCanSatと言い張れそう。



簡易ながら太陽電池駆動が可能。
小型の電気二重層キャパシタ(5V 0.1F)でバッファしたものを3.3VLDOで安定化してるだけ。
バッテリはまだ搭載していないので、日が沈むと動作停止する。



熱試験をしてみた。

灼熱の直射日光下で、トタン屋根に置いて動作させた。システムも触れないほど熱くなる。
こういう時、本体を屋外に放置して、無線でラジオから動作確認できるのは地味に便利。

 ATP3010F4は、温度による内蔵RC変動の影響を受けないようI2C経由で制御しているが、サンプルソースを組み込んで放置しておいたところ、音声が出てこなくなった。温度変化かな…?
 Sleepピンを配線して、データを読ませる度にSleep状態から復帰するように追加してみたところ、問題は起きなくなった。

I2C経由で制御できると、制御ピン数が減るのでとてもありがたい。


参考
片面ガラスユニバーサル基板 Cタイプ  秋月電子
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-00517/

[Arduino] AquesTalk pico LSI を I2C で制御する N.Yamazaki's blog
http://blog-yama.a-quest.com/?eid=970138

2012/08/09

PTZカメラとVulkanoflowでネットワークカメラ


ジャンク品は組み合わせるとたまに間に合わせ機材へと進化する。今回はキヤノンの業務用PTZカメラとVulkanoflowを使ったネットワークカメラ。カメラの機能にアクセスして、視点操作もできる。

※間違いなく普通のIPカメラを買ったほうがお手軽です。

機能
・光学25倍アナログカメラ+映像/音声配信(iOS/Androidアプリ有り)
・電源一つで動作(有線/無線LAN接続)
・遠隔操作可能(タイムラグはひどい)

材料
・業務用PTZカメラ VC-C50i  払い下げ品っぽいのを4つほど確保。リモコン付き 各¥1k
・Vulkanoflow 後ろにビデオ端子とLAN端子がたくさんついていたので確保 ¥1k
・三脚とビデオケーブル、延長コード
しめて2千円ほど。

外観
寄せ集め一体化


望遠端で壁の温度計を映したところ。 広角寄りだとディテールは潰れて見えない。 
使い勝手

Vulkano flowはもともと自宅のビデオデッキにつないで外出先でビデオコンテンツを視聴するためのロケフリ機材。なので画質自体は有線キャプチャと遜色無い。
 無線LANを内蔵しているので、電源以外のコードが不要。
音声は別途マイクとマイクアンプが要る。

学習リモコン機能はビデオデッキやチューナー操作のための機能だが、今回はカメラ操作に応用している。Arduino等にIRレシーバーを組み込めば、外部機器へ簡単なコマンド実行もできるだろう。ペットへの餌やりとか、簡単な車体操作とか。

 ただ、配信映像は機器の性質上、プライベート用途にしか利用できない。Ustなどと連携できたら面白いのだが。

 遠隔操作のタイムラグが数秒あり、学習機能でリモコンの操作を覚えさせて、首振りや光学ズームをしても、反映されるまでに結構時間が掛かる。 そのせいで連続操作時の加減が難しい。

組み込みで使える遠隔操作用のIPカメラのネットワークモジュールが入り用であれば、Aliexpressを漁ればビデオデコーダ搭載の組み込み用Linuxモジュールが数千円で買えるので、そっちを使えば幸せになれそう。 

2012/08/04

ミサイルスイッチ

千石で見つけたミサイルスイッチを使った工作。 
スイッチカバーはSparkfunのもの。

ちょうど良い大きさのトグルスイッチと組み合わせる。
タカチのケースに入れて、どこでもスイッチを入れることができる。それだけ。
なんというか、子供の頃に見たかっこいい計器盤ごっこができますね。
何に使うかは特に決めていない。

モデルロケットの制御卓。 ブラックロック砂漠にて
ミサイルスイッチということで、過去の写真を漁ってみた。ブラックロック砂漠でモデルロケットを打上げてるアメリカの愛好家の制御卓。点火スイッチは普通に押しボタンだった。


現実的なところでは、仕事だと試験してるシステムの電源投入スイッチに使うといいかもしれない。


今日日はソフトウェアやタッチパネル全盛になってしまったが、ゴツい物理スイッチの存在感とメッセージ性は無意識に働きかけるものがある…

2012/08/01

FX-600を使ってみる

仕事で使う温調はんだこてが使いやすかったので、自宅にも欲しくなった。
調べると白光のFX-600が、グリップに温度調節ダイヤルを内蔵して安いので、Amazonでこて台、半田リール台とともに揃えてみた。http://www.amazon.co.jp/dp/B006MQD7M4
はじめはステーション型を考えていたけど…ちょっと高すぎるので保留。


 使ってみないとなかなか実感できないもので、いままでは普通のセラミック式で頑張ってきた。
 小手先も三種類確保して、これで快適なリワークライフが認可された。

 特に試作で基板にピンヘッダ立てた後、修正を迫られるようなときに威力を実感。

・・・・・・・・・

ということでネタをひとつ。
液晶モジュールのフラットケーブルが少しちぎれてしまったので、これを修繕してみた。
なんとかしてカプトンの表皮を取り除けば、下の銅パターンにはんだを載せることができる。
ここ数年、幾多の危機を共に乗り越えてきたごく普通のデザインナイフで少しずつ傷を入れて剥ぎ取る。
後はポリウレタン線(φ0.26mm)で配線。はんだ付けした箇所は接着剤で固め、ストレスがかからないように扱う。