2019/10/17

Atom x5 タブレット

Coreiを積んだノートPCは重たく、冷却ファンの音が意外と大きい。ということで最近は型落ちのAtom x5なタブレットPCを携行している。

 中古で手に入れた富士通のQ507/MEは、10型でフルHD、デジタイザと軽量キーボードがついていて、フルサイズのUSBが2ポートついている。
 電源キャップ破損固体なので無効だけれど、一応防水、防塵の機種だ。

 1代古いQ506/MEのカスタムモデルは一時期大量に出回っていたので有名だ。Q507と506を比べると、ただのマイナーチェンジかと思いきや、底部のアクセサリポートを除いてUSBポートの配置などが全く違って興味深い。

Atom x5-Z85XXを搭載したタブレットや2in1はたくさん出回っているけれど、どのメーカーの製品であっても長期間のスリープ後などに起動すらしなくなる不具合を抱えているようだ。
 バッテリを切り離し、電源を完全に落とさないとこのループから抜けられないため、機種によっては対処法が無いものがある。
 この機種はハードリセットスイッチがあるため、復旧は簡単に行えるが、初めて直面したときはヒヤヒヤした。

 軽量でファンレス。文章を書くにはとても良い。
 ストレージサイズが64GBしかないけど、回路図CADとVisualStudio Code、IDEを少々入れて、Dropboxのスマート同期を有効化する程度ならそんなに問題にならない。

 Live USBを走らせる



 Linux環境という点では、WSLを動かすのはAtom x5レベルだと結構厳しい。VM運用もあまりしたくないので、Raspberry pi Desktopを Live USBのまま使ってみることにした。
 ハードウェアとしては、USBメモリを優先的に起動するようBIOSで設定するだけだ。
 フル規格のUSBポートが2つあるので、つけっぱなしでも支障がなく使いやすい。
 Live USBだと、Atom x5タブレットでもオーディオを除けばほとんどの機能がそのまま使える。
 なお、SSDを消去してクリーンインストールする道を選ぶと、ドライバや画面設定回りで修羅の道が待っている。

 小さなブータブルUSBにストラップを付けて無くさないようにする。
 携帯ストラップという言葉が死語になりつつあるため、100円ショップで探すのに苦労した。(カラビナと同じ場所にあった)

 UNIXBenchスコアはこのようになっていた。
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   BYTE UNIX Benchmarks (Version 5.1.3)

CPU 0: Intel(R) Atom(TM) x5-Z8550 CPU @ 1.44GHz (2880.0 bogomips)
          Hyper-Threading, x86-64, MMX, Physical Address Ext, SYSENTER/SYSEXIT, SYSCALL/SYSRET, Intel virtualization
~~~~~
System Benchmarks Index Score (single)                                         323.8
System Benchmarks Index Score (multi )                                       1260.2
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AVX命令もないため、マルチで第5世代Coreの半分の性能といったところ。Z8500と比べても、ブースト周波数が少し高いだけで、スコアは微増レベルでしか差はない。


 デュアルスクリーン


 最近Microsoftが2画面タブレットを発表したのに触発されて、似たような配置のディスプレイ構成を持ち歩けるようにしてみた。
 出先でマルチ画面を行ったことがあるけど、三脚やスタンド等が必要になって持ち物が増えて面倒だったので、モニタをタブレットの真上に設置する治具を3Dプリントしてみた。
 画面隅で保持する接手のようなもので、単純なためディスプレイを倒す角度は固定になる。
 モバイルモニタは型落ちのONLAPの11インチ フルHDモニタ。 USBポートから電源を供給し、microHDMI to microHDMIケーブルで接続した。



microHDMIケーブルが短いため、ONLAPをさかさまに設置し、ドライバ設定で上下を反転して表示している。 ONLAPのほうが色再現性が良いので、タブレット側が色あせたように見えてしまっておもしろい。

2019/07/20

UMPCもどきの製作2( 5.5inch AMOLEDディスプレイ)


前の記事からだいぶ時間が経ってしまった。
時間は常にDIYに味方する。画面の検討を再開すると、WAVESHAREからいくつか新しいディスプレイが登場していた。
https://www.waveshare.com/product/5.5inch-hdmi-amoled.htm

この5.5inch AMOLEDディスプレイをAliexpress経由で購入してみたので、筐体の設計のために仕様を確認してみる。

 新型は従来と比べ、タッチスクリーンが静電容量式になり、USB接続になって汎用的な利用が可能になっていた。
従来と比べて操作性や画面品質は圧倒的に良くなっている。


付属品はRaspberryPi固定用のスペーサ、Raspi用HDMI,USB端子、そして短いHDMIケーブルとmicroUSBケーブル。
 汎用的なマシンにつなぐ場合でも困ることはなさそうだ。

有機ELパネルなので、画面焼けを防ぐためにスクリーンセーバー設定やディスプレイ点灯時間の制限などを忘れないようにしよう。

Raspberry pi3を搭載する




このモニタはmodel Bの基板に合わせてHDMIコネクタやUSBコネクタのアダプタが用意されている。以前のモデルと違って裏返に固定するのでGPIOは丸ごとアクセス可能だ。
 注意点としては、拡張基板を固定しようとして、なべ小ねじの代わりにスペーサを立てようとすると、真下のスペーサ高が4mmしかない関係でネジ穴が浅いこと。

 ディスプレイは解像度を変更すると画面表示できないケースが多いので、FullHD固定のまま、RaspiConfig でピクセルダブリングを選択することで解決した。 (メニューサイズはMiddle)
実質960x540になってしまうけど、それほど不便ではない。
スクリーンキーボードを導入してみる。 Onboardというアプリをインストールして常駐させるとほぼスマートフォンと同じ文字入力環境が実現できる。


 静電量量タッチパネルであれば文字入力もそれほどストレスが無い。プロジェクトを寝かせていた2年の間に、UMPCを消滅させたUIが部品としてDIY世界に降りてきていた。
 ディスプレイの高機能化は好都合でもある、ポインティングデバイスを省略出来るのはキーボードの単純化につながって良いことだ。

電力


Raspberry pi3B を繋いだ場合、USBテスターの読み出し値はアイドル時で0.6A (約3.2W)負荷が上がると4~5W (Youtubeを全画面で再生しているときに平均4.5W)
となった。 vcgencmdでCPU温度を見るとスロットリングが発生していそうなので、冷却ファンを追加してみたが、電力消費に大きな差はなかった。

 
 スマートフォンのOSと比べると、Octaneのパフォーマンス差は結構大きいけれど、初期の2コアATOMを搭載したネットブックと比べたら似たようなスコアにはなっている。

 公称10000mAh(36Wh)のモバイルバッテリなら、アイドル時でフル稼働で7~8時間動かせそうだ。

2019/05/18

大きめの構造をプリントする


 Adventurer3を導入して4か月が経ち、5月に入ってからPETGフィラメントを使っている。PLAと似て匂いは無く、やや柔軟性があって加工しやすい。

 テーブルの傾き
テーブルが手前から見て右奥に向かって斜めに傾いており、特にPETGになると右奥の1層目が定着せずはがれるようになった。右奥まで使う広い造形だと、はがれて定着に失敗する。
 右奥のプレートの下にアルミテープを斜めに張り付けて、奥に向かっての傾きを調節すると、PETGで10x10㎝を超える板状の造形も成功するようになった。
傾きなどは一度補正できてしまえばその後はしばらく無調整で使える。数値的に調整したいので、ダイヤルゲージを買って水平出しをしようと思う。

 PETGのパラメーター調整も済んだので、150mm^3のプリントエリアを生かせる構造物として、CubeSatの1U規格構造のモックアップをモデリングしてみた。 家庭用の3Dプリンタには1Uサイズがちょうどよい。





 分解して持ち運べるように、M3の六角ナットをはめ込み、各面のパネルを皿ねじで固定する組み立て式にした。Z面(上下)には前回の記事で作成した5㎝角基板用フレームを固定できる。

 印刷時間は、メインのY+レール面が3時間半、X面が1時間半、Z面蓋が3時間 3種6面でだいたい16時間かかった。 最小板厚を2mmとしているのだが、もし壁の内部を充填したらもっとかかるだろう。

 お仕事では3Uをよく目にするけれど、自宅のテーブル上で1Uサイズを組み立ててみると、これはこれでかなりの大きさがあると感じる。 20年前にこの体積を埋めていた通信機や基板群はどんどん小さく、高性能になっていった。構造規格は変わらないけれど、いまや立方体形状は、観測機器のためのサイズや発生電力を考慮した2U以上の実用衛星の方向か、薄く重箱のようにスタックされたテレメトリセンサの方向への岐路にある。

 回路部品実装と構造積層を同時に行って、構造と回路基板の境目を無くす方向も面白いかもしれないなぁ… と、実物大の構造を手に取って考えたりするのであった。