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8月, 2017の投稿を表示しています

独立電源の実験#2 

 夏といえば、統合試験と環境試験が立て続けに始まる季節。発生する怪奇現象(不具合)を退治し、スケジュールで肝試しを行っていたら、いつのまにか夏は終わってしまった… その脇で、 前回 手配線した独立電源試作機の実験結果をもとに基板のアートワークを行い、新型OBC基板と電源基板、化粧板をelecrowに発注。 KiCADのボードをVRMLで出力すると、Windows10の3Dビューアで簡単に表示することができる。  5㎝角以下だと最安値になるので、試作にかかるコストはどんどん下がっている。 もう手配線はよっぽどのことがないとやらなくなってきた。 OBC644-10D rev:E OBC基板もバグ修正と端子増設でバージョンアップしている。 ・SPIとFTDI配列を統合し、GPIO2つとシステム電源電圧(3.3V)出力端子を追加。 外部基板のIC(デジタルセンサやレベル変換、バススイッチ)にもシステム電圧が必要だったのと、UARTとSPI用の制御用端子として新たにGPIOを引き出した。 ATmega644のGPIOピンをすべて利用できるようになった。 https://github.com/kentN/OBC644-10D 拡張基板スタック OBC644用の拡張基板だけど、ピンヘッダ継ぎ足し地獄は無駄に階層が増えてしまうので、2層基板を2枚重ね合わせてみた。疑似的に4層基板となる。貼り合わせる面にクロストークが心配な配線は避けよう。    裏面はSPI-ROMが2つ乗るので、そのエリアを避けて基板外形を設定。 OBC644基板は1mm厚、拡張基板は0.6mm厚で発注していて、張り合わせれば1.6mmの標準の厚みとなる。  2つ重ねてピンヘッダにはんだ付けするので、貼り合わせでシビアな工程は特に無い。 今回は試しにu-bloxのMAX-M8Qと、マイコンの書き込み用に基板対電線コネクタ(GH5ピン)を搭載した。 単体でGPSロギングにも使えるだろう。   アンテナはU.FLコネクタを設けて、外部から引き込む形にした。 電源系統&構造体    手配線プロトタイプとほぼ同じ構成の電源系統とした。太陽電池は2系統入力可能。 キャパシタバンクの上流/下流のスイッチは逆流防止機能付きのロードスイッ

UMPCもどきの製作1

修正7度目の検討図 10年ほど前、UMPCが登場した。  iPhone登場前夜、抵抗皮膜タッチスクリーンの時代。ハンドヘルドコンピュータの領域で、ガラケーのように様々なハードウェアが登場しては消えていくカテゴリに、x86アーキテクチャが本格的に降りてきた時期。  ネットを漁り、登場当時Origami PCと呼ばれていたのを思い出す。    http://www.itmedia.co.jp/pcupdate/articles/0603/11/news015.html   この頃登場した静電容量タッチパネルとソフトウェアキーボード、スワイプ動作が、ここ10年でデファクトとなった。  最近はタブレットのコモディティ化が一周して、GPD winのようなキーボードを備えたモバイルPCがちらほら再登場し始めていておもしろそうだ。 RaspberryPiも無線LANやBluetoothを備えていて、とっつきやすくなった。 今、安価に入手できる部品を揃えると、UMPCと同じくらいのスペックの端末が自作できる。 多感な時期をデバイスの小型化とともに過ごしてきたからか、時折発作的におそいかかるビンテージ端末を集めたい衝動を昇華させるべく、自分で1台作ってみることにする。 おおまかな仕様 1,  Elecrowの5インチHDMI液晶(800x480)をベースにハンドヘルド端末を作る。可動部は無しとする。 2,電源はモバイルバッテリ 3,   Raspi3を前提とする 4,   ハードウェアキーボードをつけ、HID接続する 検討しているキーボードでぴったりな既製品が無いので迷走し始めた。いつの間にか片手に収まるミニキーボードが絶滅しかけていて、時代の変化を感じる。 ということで、普通のプッシュスイッチを並べてキーボードを自作してみる。USBマイコンが増えてきたので、HID機器の自作はかなり敷居が低くなった。  画面が5インチ程度の端末しかなかったころは、UMPCもキーボードを備えた物が多かったように思う。  タッチパネルが使いやすく、画面が広いなら、大抵の操作はパネル上で完結できる。ハンドヘルド機の復活であれば、公式の7インチ液晶に無線キーボードをつけるのが正統派だ。Origamiのコンセプトモデルもその系統だったなぁ、と思い出