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個人で出来ることの拡大

 現状に不満をいだいた人間の行動はいろいろありますね
大まかに 


  • 仕方なく現状維持
  • サービスにお任せする
  • あるていど自分でサービスを組み合わせる、作り出す

に分かれるでしょう。 殆どの人間が事情に応じてどれかを選択するわけで、選択に優劣があるないは関係ありません。

 新しいPCが欲しいという仮定に沿えば、

  • 今は資金も無いし現状維持
  • メーカー品を頼る
  • パーツを取り寄せて自作する
 こう分類されると思います。 資金や時間制約が大きければ、自分の手を汚さない選択肢が好まれる傾向になります。

 だれでもオリジナリティを出したいから、余裕やスキルがある人は、
メーカー品でも センスの良いものを選んだり、自作PCで好きな構成のPCを制作する人もいるし、
わざわざ木でケースを自作する人(笑) といった個性が生まれるところです。

 PCで言えば、一式30万,40万円していた時代には、そうした個性が生まれる余地はなかったのです。
ネットが普及して、誰もがPCを所有するようになって10年。
IT化と製造業の多国籍化はメーカー品という概念を大きく変えました。 価格競争が熾烈になり、開発費節減のためにCAD、FPGA、3次元造形、CNCマシンといった技術が発展しました。

皮肉なことに、企業のコストダウン化の果てに、専用の工場が必要だった上記の技術は、いつの間にか一般人が自宅に備えることも可能な技術になってしまいました。
今や、電子機器に関していえば、自分で欲しい機能があったら、身の回りの機械に関してはどれも制作可能です。
例えばMP3プレーヤーは、MP3デコーダー、アンプ、マイコン、メモリーカード、充電池、ケースで出来ていると言い換えられます。複雑怪奇に見える基板も、実はこれだけです。ICの動作に必要なコンデンサや抵抗は、データシートという文章にすべて指定されていたりするので、動くだけでよければ深い知識もいりません。 だれが見てもレゴブロックのように判別できるのが現代の電子機器です。

CADで回路を設計し、マイコンにプログラムを書きます。処理回路の要求によってはFPGAで論理回路を組みます。
基板はCADで設計したあと、自作するかデータを業者に送ることで手に入ります。部品はネットでで手に入れることが可能です。
ケースもCADで設計して、3Dプリント業者に発注することもできるし、 3Dプリンタも個人で手の届くものもあります。
自宅にいながらにして、すべての工程が実行可能なのです。 日本の花形といわれる家電産業が、ゲリラ的に安価な商品を市場に投入できる外国の業者に苦戦しているのは、こうした理由ですね。組み立てることは誰でもできるので、この時代は設計製造技術に関連する企業、部品を生産する企業以外は厳しいのです。

とまあ他人行儀な文体で送る文章でした。 




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Arduino Nano Everyを試す

 秋月で売っていたAtmega8と、感光基板でエッチングしたArduino互換ボードを製作してみて、次に本家ボードも買って…  と気が付いたら10年が経過していた。  ハードウェア的な観点では、今は32bitMCUの低価格化、高性能化、低消費電力化が著しい。動作周波数も100MHz超えが当たり前で、30mA程度しか消費しない。  動作電圧範囲が広く、単純な8ビットMCUが不要になることはまだないだろうけど、クラシックなAVRマイコンは値上がりしており、価格競争力は無くなりつつある。 そしてコモディティ化により、公式ボードでは不可能な値付けの安価な互換ボードがたいていの需要を満たすようになってしまった。     Arduino Nano Every https://store.arduino.cc/usa/nano-every https://www.arduino.cc/en/Guide/NANOEvery  そんな中、Arduino本家がリリースした新しいNanoボードの一つ。  他のボード2種はATSAMD21(Cortex-M0+)と無線モジュールを搭載したArduino zero(生産終了済み)ベースのIoT向けボードだが、 Nano EveryはWifi Rev2と同じくAtmega4809を採用していて、安価で5V単電源な8ビットAVRボードだ。  Atmega4809はATmegaと名がついているが、アーキテクチャはXMEGAベースとなり、クラシックAVRとの間にレジスタレベルの互換性は無い。   https://blog.kemushicomputer.com/2018/08/megaavr0.html  もちろん、ArduinoとしてはArduinoAPIのみで記述されたスケッチやライブラリは普通に動作するし、Nano Every用のボードオプションとして、I/Oレジスタ操作についてはAPIでエミュレーションするコンパイルオプション(328Pモード)がある。 公式のMegaAVR0ボードはどれもブートローダーを使わず、オンボードデバッガで直接書き込みを行っている。  ボードを観察してみると、プログラマ・USBCDCとしてATSAMD21が搭載されている(中央の四角いQFNパッケージ)MCU的にはnEDBG

【サボテン】太陽電池の結線

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ATmega4809(megaAVR0)を試す

megaAVR 0という新しいAVRシリーズを試してみた。  小さいパッケージなのに、UARTが4本もあるのが気になったのがきっかけ。 登場すると噂の Arduino Uno Wifi rev2  にも採用されるらしい。  簡単にデータシートを眺めてみると、アーキテクチャはXmegaシリーズを簡素化し、動作電圧範囲を広げたもののようだ。  CPUの命令セットはAVRxtと新しくなっているが、Xmegaで拡張された一部の命令(DESやUSBで使われる命令)が削除されていて、基本的に今までのATmegaとほぼ同じだ。  コンパイラからは、先に登場した新しいtinyAVR0, tinyAVR1シリーズと共にAVR8Xと呼ばれて区別されている。  CPU周りを見てみると、割り込みレベルなど、今までのクラシックなATmegaで足りないなと思っていたものがかなり強化されていた。 ArduinoAPIを再実装するとしたら便利そうなペリフェラルもだいたい揃っている。 データシート P6  DMAは無いけれど、周辺機能にイベント駆動用の割り込みネットワークが張り巡らされているのがわかる。  できるだけCPUを介在させない使い方がいろいろ提案されているので、アプリケーションノートやマニュアルを読み込むことになる。 ピックアップした特徴 ・データメモリ空間(64kB)に統合されたFlashROMとEEPROM ・RAM 6kB ROM 最大48kB (メモリ空間制限のため) ・デバッグ専用の端子 UPDIを搭載 ・優先度付きの割り込み(NMIと2レベル) ・ピン単位の割り込み(かなり複雑になった) ・リセットコントローラ(ソフトウェアリセット用レジスタが実装され、リセット原因が何だったかもリセット後に読み出せるようになった) ・豊富な16ビットタイマ(4809では5基) ・16ビット リアルタイムカウンタ(RTC) ・豊富な非同期シリアル/同期シリアル(USART 4ch、SPI 1ch,TWI 1ch) ・内蔵クロックは最高20MHz(PLL)と32kHzの2種類。外部クロックは発振器と時計用水晶のみ ・ADCは10bit 16ch ・内蔵VREF電圧が5種類と多い(0.55V,1.1V,1.5V.2.5V.4.3V

GPSアンテナをつくる

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