ワークステーションとして、PowerMac G4 QuickSilver筐体を自作機にして早10年。
https://blog.kemushicomputer.com/2010/03/powermac-g4-dosv.html
昨年Ryzenに換装してからの悩みが、6年経過したATX電源の更新問題。
ケースそのものはATX電源が取付け可能だが、すでに絶滅した古い背面ファンモデルに限定されるため、交換候補が無くなってしばらく経っていた。
電源が選べないとシステム規模も頭打ちになってしまう。ということで内装工事を行い、まともなmicroATXケースとして改修した。
軟鉄なので電動ドリルとハンドニブラでなんとかなる。
新しいATX電源は、ENERMAX REVOLUTION DUO 750Wにした。
最新の電源だが、昔懐かしい背面ファンと底面ファンの2つを搭載しており、排気性能が高い。
電源を取り付けたところ。狙い通り底部ファンをケース内に向けることができた。
また、HDDとSSDの設置位置を底部に戻した。
側壁につけていた自作HDDブラケットを撤去したことで、マザーボード拡張スロット周辺の空間が広がり、ハイエンドGPUのリファレンスモデルを取り付けられるようになった。
ショートモデル縛りからの脱却 |
電源には8ピンx2本を要求する。REVOLUTION DUOに2本ついているPCI-Eケーブルは最初から8ピン(6+2ピン)x2構成なので問題なかった。
以前まではシステム全体のピーク電力を300W以下に抑えてきたけれど、これで放熱が間に合う範囲であればパフォーマンスを追求できる。
Radeon RX Vega 56 (msi) |
もともとPowerMacG4は中学生の頃、ナショナルジオグラフィックの広告でギガフロップスの単語とともに載っていた事だけ覚えていた。 調べ直してみると、G4が発表された99年当時、PowerPC G4のSIMD性能が向上し、民生用パソコンとして初めてスーパーコンピューター扱いとなったとある。 講演ではスーパーコンピューターに認定されたことで、アメリカの輸出規制にかかったことを自慢していたようだ。
時は流れ、16年の歳月を経たスーパーコンピューター(?)筐体に、単精度の理論値で10テラフロップス超えのGPUを取り付けている。 FLOPSだけ比較した乱暴な解釈なら、G4が登場した当時の大型スパコンクラスタの性能に近そうだ。
ミドルハイエンドのGPUは初めてなので、個人的にはピーク性能よりも負荷時の排熱が気がかりだった。 組み上げたあといろいろな負荷テストを行ってみたところ、GPUコアが制御値の上限75度を超えることはなく、ファンによる排熱は間に合っている様子。
負荷試験の間、GPUのスロットから吹き出してくる温風に手をかざしていると、マイニング用にハイエンドGPUを並べた知人の部屋が夏になって灼熱地獄となった話を実感することができた(完)