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全方位カメラの使用感

ソニーのポケット動画カメラBloggieが CESで展示されたようです。

 見た目が昔の10年前の携帯端末付属カメラみたいだけど、 おもしろいのは、全方位撮影用の小型ミラーがつけられること。



 私が作ったやつより使いやすそうだ・・・ Bloggie使って、ラジコンやロボットにくくりつけて全周カメラとか、空撮で使うとおもしろいかも。

でも全方位カメラを手持ち撮影したことがあればわかるけれど(するか!)撮る自分も映ってしまう。 映らないためには頭の上まで持ち上げて撮るしか無く、確実に変態だ。

 良いなと思ったのは、ソフトで編集時に90度の視界だけ切り出す機能をつけていること。 これなら、カメラを前に持っていても、自分は映らない。 自分自身を写したくない人にはこれがないと売れない。
 レンズという概念がなくなってしまう全方位撮影。 どんな場
面で活かせるか、使い方についてはいろいろ実験の余地があるところ。

 自作全方位カメラ 説明はここ

  一例。 MTM04会場の真ん中にて。 ミラーのせいで暗いところは苦手。

  たとえばスクラム集合撮影。 真ん中にカメラを設置するか掲げて、人を360度に集めて撮る。
 実験で中華料理屋の回転テーブルの真ん中に置いて撮った写真が傑作ですが見せられないですね・・・。
  あとはストリートビュー。 そもそもGX200で全方位アダプタ作ったのも、自作ストリートビュー車動画に影響を受けたためです。

 撮れる映像は面白いけど、使い勝手に癖のある全方位カメラ。 普及するのかな・・・。

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CANトランシーバーを使わずにCAN通信をする

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