2013/07/28

RTLSDR Scannerを試す

RTLSDR Scannerというツールがあるというのを知ったので、

Windows環境で構築して、広帯域の電波強度を見てみた。
地上デジタル放送が確認できる

800MHz帯の携帯電話

今なら、aitendoでR820TベースのDVB-Tドングルが600円台で購入できるので、ローコストスペアナとして使える。

※ 2013/08/23 追記 

現在は実行ファイルが提供されているので、dllだけ用意すれば試せます。 

参考
海谷の凧
http://kaiyanotako.blogspot.jp/2013/08/rtl-sdr-scanner-binaries.html

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Pythonベースで、任意の周波数帯を掃引できる。
http://eartoearoak.com/software/rtlsdr-scanner

開発元の情報を元に導入してみた。

pythonの環境も64bitに対応したライブラリを導入している。

Python環境の構築
 ・2.7.5(64bit版) 
  →環境変数の登録
 ・distributeのインストール
 ・numpy 64bit対応版 http://www.lfd.uci.edu/~gohlke/pythonlibs/
 ・mathplotlib (64bit版)
 ・wxPython(64bit版)

RTLSDRまわり
 ・pyrtlsdr https://github.com/roger-/pyrtlsdr
  
 任意のディレクトリに置き、コマンドプロンプトで当該ディレクトリに移動してからpython setup.py installを実行する。
RTLSDRのドライバ
http://sdr.osmocom.org/trac/attachment/wiki/rtl-sdr/RelWithDebInfo.zip
 環境変数に登録するか、pyrtlsdrのディレクトリに64bit版ドライバのファイル群をコピーする。

SDR#等でRTLSDRの動作確認が済んでいる環境なら、ここでpyrtlsdrのtest.pyやdemo_waterfall.pyを実行すると動き出すはず。

rtlsdr scannerもRTLSDRのdllがパス通ってるか、同一フォルダに存在する必要あり。


手元にE4000とR820の2種類のチューナがあるので、それぞれのチューナーを出来るだけ広帯域で比較してみた。 滞在時間10msで見ているが、長くすればまた変わるかもしれない。


E4000は2100MHzくらいまで受信できるけど、それを忘れていたので1800MHzを上限にした。
2MHz帯域で取り込み、時間短縮のために10msずつ滞在する設定にしている。これでも10分くらいかかった。

R820T

E4000

都市部で建物の屋上なので結構騒がしい。アンテナはハンディ受信機のポイップアンテナ。 VAIOのバッテリ駆動で観測。(遠くでは雷が光っていた)

 比較して気付いたこととして、結構ノイズフロアに山と谷が存在している。数MHz程度を切り出して見る分にはそれほど目立たないけど…。 自前のE4000はR820Tと比べるとかなりでこぼこしている。使っている間に劣化したりしたのだろうか。

 E4000は1.1G~1.2Gの間が受信出来ないので、グラフがすっぱり断ち切れている。
 
 どちらも、およそ30MHzごとに、スパイクのようなピークがある。おそらくチューナーの発信器の高調波。

実際には10~100MHzレンジでスキャンするほうが、時間もかからなくて良い。

とても便利なので、もう少し運用して調べてみたい。

参考
Computer Radio RF Tech http://ttrftech.tumblr.com/post/42353008141/viewing-widespan-spectrum-with-rtl2832u-rtlsdr-scanner