2010/02/08

MINERVAみたいなロボットを作ってみる

GoogleSketchUP 宇宙機シリーズその一  MINERVA (ミネルヴァ)

 MUSES-C「はやぶさ」に搭載された小型惑星探査ロボットである。 小惑星の微小重力下でも動き回れるよう、内蔵したモーターの慣性トルクで自らを回転させ、レゴリスを蹴って移動する。

 残念なことに、投下されたとき、はやぶさはイトカワから上昇中だった。 18時間の交信中、遂に着陸すること無く、ミネルヴァは人工惑星となったとされている。
 その当時の私は中学生で、カメラのひとつが捉えたはやぶさの太陽電池パネルの映像以外のことを知らなかった。

 今はふとしたきっかけで大学衛星の現場に関わる機会を得て、その設計思想がとても参考になるということに気づいた。 MINERVAは微小重力下で探査するために作られたが、 内容を見ると、小型衛星そのものである。
 しかも、深宇宙では熱環境が地球軌道よりも厳しいため、通常のバッテリではなくスーパーキャパシタを補助電力に用いている。  この、常時電源ONというよりは、太陽ある限り生き残り続けようと言う方式が気に入っている。 極環境でも生き残り続けるハードウェア。

 参加したプロジェクトとは別に、 マイペースな開発がしたくなった。
なので個人の趣味として、MINERVAみたいなロボットを作ってみたい。 ただし地球上で活動することを目標に。 惑星同期人工衛星だぞー (それをいったらポケットの携帯電話も衛星ですね^^)
 想定は、太陽光のみで稼働し続ける遠隔ロボット  どう考えても衛星の定義ですね・・・。

主なコンポーネント 太陽電池、キャパシタ、マイコンボード

 設計中の電源管理用回路と、XBeeが加われば、まずはシステムバスとしては成り立つ。
キャパシタと太陽電池 (まだ半分だけ) での発電力は問題なさそう。


     試作ボディは紙製。 8面体なのは、MINERVAを意識したため^^

 MINERVAも設計当初は8面体だったと、日経エレクトロニクスの記事で読んだ。

 ・日照中はキャパシタに電力を貯めつつ、時折各種センサを起動してデータを収集。
 ・無線ZigBee規格でまずメインPCとの通信業務をこなす。 ZigBee自体にマイコンとしての機能が少しあるので、電力監視の他にも、衛星機能を遠隔操作するモードも与える。 こんなロボットを量産して惑星表面にばらまいて、メッシュネットワークを構築するとか。
 ・できればカメラ積みたい。 手軽に買える範囲だと、シリアルJPEGカメラしかないので画像処理は難しいけど。

 という感じで、たとえ曇り続きでもパワーセーブモードに移行し、業務を減らしてキャパシタの充電を優先するなど、飛んだり走りまわったりしないけど、設計しなきゃいけないことが多い。
 こういう面白いことをぶち上げないと、プログラミングの勉強に身が入らない気がしたので、あくまで個人的なプロジェクトです。