12F1822/16F1823 |
DATA Signal Modulator
入手したのは8pinのPIC12F1822と14pinの16F1823
とても安い。
データシートを読むと、EUSART、SPI、I2Cなどひと通りの通信に対応している。
こうなってくると、少ピンなPSoC1とMSP430バリューラインの利便性に食い込んできてる気もする。
気になるのが22章にあるDATA Signal Modulatorという機能。説明を読むと、データ出力にキャリアー信号を合成してくれるらしい。
・キャリアー(High/Low2種)
・データ信号
を用意することになる。それぞれレジスタが用意されている。
・キャリアー信号源は外部入力/CCP1/リファレンスクロックが選べる。OOK(モールス)の時はHighだけ使うので、Lowキャリアーは入力をVSSにつなぐ。
・データはUSARTのTX、MDBITレジスタの直接操作、外部入力が選べる。
設定によってはASK(OOK)、FSK、PSKが生成できるとある。
今回は試しにOOKを作ってみる。キャリアー1つで出来て、周波数を可聴域にすればブザーを鳴らせる…
・DSMの出力ピンは1822の7番ピン/RA0/MDOUTピン。
・CCP1によるキャリア生成
CCP1をPWMモードでDuty比50%の波形を生成する。設定は12F1822覚書というサイトを参考にした。
・CCP1もUARTも外部出力ピンがあるけれど、DSMで使う信号について、外部ポート出力はMDCARH/MDCARLなどのレジスタでDisableできる。
・リファレンスクロックによるキャリア生成
CCP1は簡単にできたのだが、12F1822にはひとつしか無いので、もう一つの信号源としてリファレンスクロックを使ってみた。
リファレンスクロックは128分周しかできないので、クロック1MHzでもちょっと周波数が高い。思い切ってシステムの動作クロックを31.25kHzにして、32分周した976HzをDSMモジュールに入力する。
省電力なので、5V1.5Fのキャパシタを太陽電池で満充電して、DSM出力で100msだけブザーを駆動し、動作確認用LEDを2mS発光で1秒待機というコードで、スリープせずに4~5時間近く動いている。
/********************レジスタ設定例************************/
//前半略
//リファレンスクロック
CLKRCON = 0b11110101; //リファレンス出力 128分周 976Hz @31.25kHz
//DSM
MDCON = 0b01100000; //MDEN=0;MODE=1 out_en(RA0);
MDSRC = 0b10000000; //MDMS<3:0> 0000=MDBIT
MDCARH = 0b10100011; //MDCH<3:0> 0011(RefClock)
MDCARL = 0b10000000; //MDCL=0000(vss)
MDEN = 1; //DSM enable
//途中略(LEDチカチカコードと同じ)
//ループ内容は以下のとおり。
MDBIT = 1; //DSM databit High
__delay_ms(100);
MDBIT = 0;
__delay_ms(1000);
}
/********************************************************/
LEDチカチカのコードに上記を追加してmainループを入れ替えれば、ブザーを鳴らすことができる。
(クロック/delay関数用周波数定義は31.25kHzにしてください)
記事末尾にコードを置いときます。
Hi-TECH-PCC(v9.83)で確認。
aitendoの315MHz帯のASKトランスミッタ/レシーバーを使えば電波チカチカができる。
電力を絞ってバッテリを長持ちさせたり、小型化の方向性を追求してみたい。
データ流をシリアルTXに変えたり、モールス符号化すればセンサノードとして使える。
データシートは記載無しだけど、ミッドレンジにはちょっとした温度センサも付いているみたいなので、その値を飛ばすといったものが考えられる。
(修正:PIC16F1823もCCPは1つだけ)
16F1827ならばCCPも2つあるので、おなじみなFSKを生成するのも簡単そうだ。
もっと小規模な10F322でも、OOK位なら同じ事できそうだ。 あちらはデータシートにちゃんと内蔵温度センサの使い方が乗っているし…
テスト基板。LEDとブザー、スイッチ付き |
PICKit2はデバイス定義ファイルの更新が必要だった |
ASK送信機をOOKしているところ。 |
参考
PIC12F1822
http://www.microchip.com/wwwproducts/Devices.aspx?dDocName=en544839
PIC12F1822使い方:12F1822覚書 http://www.geocities.jp/zattouka/GarageHouse/micon/MPLAB/12F1822/memo.htm
1822/1823 秋月 http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-04557/
サンプルコード
/*******************************************************/
/************************
DSM module OOK sample
OSC = 31.25kHz
DSM Cariier source: Refelence Clock Output
確認環境:MPLAB X & HTCC Lite v9.83
************************/
#include
#include
#define _XTAL_FREQ 31250
/*** IO PIN config ***
2:RA5/RX :NC
3:RA4/TX/CK :NC
4:MCLR/RA3 :NC
5:RA2/(TX)SS :NC
6:RA1/(RX)/SCL/SCK :LED(1kΩ sink)
7:RA0/SDA :MODOUT buzzer or ASK transmitter
**********************/
__CONFIG(CLKOUTEN_OFF & FOSC_INTOSC & FCMEN_OFF & IESO_OFF & BOREN_ON &
PWRTE_ON & WDTE_OFF & MCLRE_OFF & CP_OFF & CPD_OFF) ;
__CONFIG(PLLEN_OFF & STVREN_ON & WRT_OFF & BORV_19 & LVP_OFF & MCLRE_OFF);
//BORVでコンパイルエラーの時、BORV_HI(2.5V設定) BORV_LO(1.9V設定)を試すとよいかも
void debugled(void) //一瞬だけ発光
{
RA2 = 0 ;
__delay_ms(2);
RA2 = 1 ;
}
return;
}
main()
{
OSCCON = 0b00010010 ; // 31.25kHz
OPTION_REG = 0b00000000 ;
ANSELA = 0b00000000 ;
TRISA = 0b00000000 ;
WPUA = 0b00000000 ;
PORTA = 0b00000000 ;
RA2 = 1; // LED OFF
CLKRCON = 0b11110101 ; //リファレンス出力,128分周,Duty50%,976Hz
MDCON = 0b01100000 ; // MDEN=1;MODE=1output_enable;
MDSRC = 0b10000000 ;//[bit3-0] 0000 = MDBIT
MDCARL = 0b10000000 ; //disable(OOK); MDCL=0000(vss)
MDCARH = 0b10100011 ; //MDCH<3:0>0100(CCP1),0011(ReferClock)
while(1) {
MDEN = 1;
MDBIT = 1;
debugled();
__delay_ms(100);
MDBIT = 0;
__delay_ms(1000);
}
}
/*******************************************************/